西帯広で福祉関係の会社を経営するMさんの事務所併設住宅です。
ハウスメーカーから工務店まで、約70軒もの完成住宅を見学したというご一家の、こだわりと情熱の詰まった一棟をご紹介します。
外観は生活感を抑え洗練された印象に
「事務所でもあるので、あまり“住宅感”を出さず、少し人の目に留まるようなデザインを」とイメージされた外観。ガルバニウム鋼板と杉の羽目板を使用し、ライトアップした夜の雰囲気も素敵だといいます。
道路に面した外構は駐車スペース、ロックガーデンとし、植栽にはシックな雰囲気のコルジリネ ‘レッドスター’を選びました。冬は室内に移動します。
エントランスは左手の事務所と右手の自宅、両方の入り口を兼ねています。
玄関は洗い出しコンクリート。アイアンの手摺りはご主人が仕事で使われることもあるという屋外用のものを選び、インダストリアルな雰囲気を取り入れました。
シューズクローゼットの背面はウエスタンレッドシダーの板張りです。「僕も大工さんと一緒に張らせてもらいました。色味を考えて張るのも楽しかったです」(ご主人)
ご主人のイメージを実現
「何年も前から家を建てたいと思っていた」というご主人。間取りや室内デザインは自ら案を練りました。
「こんな家できますか?」と最初の打ち合わせに持参したというお手製の図面には、窓のサイズなどの細かな書き込みも。
こちらの勾配天井に沿った形の窓も、ご主人のデザインをそのまま実現したものです。ロフト付きとはいえ平屋のM邸ですが、LDKの天井は高さ4mと吹き抜けのような開放感があります。
床はニューヨーク州ブルックリンにある高級ホテル、ワイスホテルのエントランスを参考にフローリング材を斜め張りに仕上げました。玄関へと続く扉にはYKKのガラスドアを採用、視線が抜ける造りにしています。
キッチンは奥様のセンスで色を統一。スモーキーグリーンのタイルがアクセントになっています。
壁面の吊り棚は造作で作ったものです。真鍮製の取っ手も施主支給で取り付け、全体がしっくりと馴染むデザインになりました。
暮らしやすさと美しさを兼ねたデザイン
洗面・ランドリー・風呂、そしてファミリークローゼットはまとめて配置し、一連の家事が一箇所で完結する造りにしました。
「洗濯物を干しても動線が確保できるというのも外せないポイントでした。洗濯機などの音が気にならないよう、LDKからはあえて距離をとっています」(ご主人)
右下の白い機器は「短い時間でカラッと乾くんです」とお気に入りのガス乾燥機「乾太くん(リンナイ)」。インテリアに溶け込むよう造作した棚はアイロン掛けにも使える優れものです。
ファミリークローゼットには鏡とガラスドアを配置し、空間に広がりをもたせました。
収納はファミリークローゼットにまとめ、寝室はシンプルで落ち着きのある空間に仕上げています。
トイレの天井はLDKの床と同じデザイン。白のサブウェイタイルでブルックリンスタイルを取り入れています。陶器のボウルや照明もご主人が選び、雰囲気のある空間に仕上げました。
「こだわりに応えてもらえたからこそ、できた家」
見学した家は約70棟ということで、これはなかなかの数ですね。様々な建築会社の家を見た結果クリプトンを選んだ決め手は?
一軒ごとにテイストが異なっていても、全体の洗練された印象が共通していたのがクリプトンさんでした。建主の好みに合わせつつ、しっかりとお洒落に仕上げてくれそうだなと思いましたね。
スタッフの方たちが生き生きと笑顔で仕事をしているのも印象的でした。来場者の多い見学会でも造りやこだわりをしっかり説明してくれて、信頼できると感じたのが決め手です。
住宅兼事務所ということで、土地を探すのは大変だったのでは?
生活の利便性に加えて、事務所が目に付きやすい場所という条件もあったのでなかなか見つからず苦労しました。クリプトンさんとの最初の打ち合わせの時に提案していただいたのがこの土地なんですが、目に留まりやすい場所と外観のおかげで、初めてお会いする方にも「あの建物の会社ですね」と安心感をもっていただけています。
間取りはどのように決めたのでしょうか。
仕事で高齢の方の家に伺うと「二階は使っていない」という方も多いので、生涯を通じて自由に使える面積が広い平屋を希望していました。動線に無駄がなく家族の距離の近い家になったと思います。
ご主人の書かれた図面や資料を見ると、細部まで綿密に考えられている印象です。
しっかり勉強して住みやすい家を建てたいと思っていました。勉強するうちに新たな要望や変更したい箇所が出てきたりもしたのですが、クリプトンさんは難しい要望や変更にも快く応えてくれました。家づくりの間、「できません」と言われたことは一度もないですね。
住み心地はいかがですか?
デザインはもちろん、住宅性能の部分でもとても満足しています。大きな窓のある家ですが、日光もたっぷり入るので冬でも子どもはシャツ一枚で過ごしているんですよ。
現場で大工さんに「ここに余った板を張れますか?」とお願いしたり、完成までは最後まで色々とお願いしてしまいましたが、おかげで「すべてを叶えてもらった」大満足の家になりました。