芽室市街地より3kmほどのこの土地は、都市計画からはずれ、農振除外地域の稀な土地でした。市街地から適度な距離の田舎暮らしを求めていたお施主様にはちょうど良い立地で、嵐山も眺望できる土地でしたが、隣地には崩れかけのプレハブ等があり視界に入る難がありました。
敷地面積がほどほどあることから、配置計画は真南方向に振り向け、採光とそのプレハブを視界から外し、ある程度の環境を確保。
愛犬のための住宅を求めていた関西出身のご主人のご要望は、広いリビングとCafeの様な内外装程度で、奥様も物干しスペースと、ちょっとしたゲストスペース程度でしっかりした部屋までは必要ないとのことでした。
そこでリビングは土間コンクリート仕上げとし、2.9mの天井高からより広がりのある空間構成として、その中に曖昧に変化できるレースカーテンの間仕切を施しました。
また屋根はシート防水によるフルフラットの無勾配で、軒の出を600mmとして水平ラインの強調と、日高山脈からの風雪の吹き下ろしによる外壁の劣化も考慮しました。